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福島市の佐藤工業(株)(佐藤勝三社長)は、ISO9001、ISO14001、OHSAS18001の3システムを統合し、ISO統合システム(品質・環境・安全)として、ことし8月に認証を取得した。審査登録機関はMSA(マネジメントシステム評価センター)。統合マニュアルを一本化して認証を取得したのは、全国の建設業でもまれだという。
同社は県内業界に先駆け、平成12年6月に品質システムの国際規格ISO9001の認証を取得、13年8月には環境ISOの14001を取得した。さらに13年9月に、9001・2000年版への移行、OHSAS18001(労働安全衛生マネジメントシステム)取得を見据え、ISO再構築委員会を発足させた。
委員会は管理責任者の高野捷雄取締役副社長、軽部幸夫ISO事務局長、富田健治安全管理部長をはじめ、各部の実務者30人で組織。約半年間をかけてマニュアルを策定、ことし3月から運用を開始し、8月にMSAの審査を受け認証登録された。
ISO9001(2000年版)がマネジメントシステムとして改定され、ISO14001、OHSAS18001との共通性に着目、同時に品質・環境・安全の3システム統合によるスリム化、効果的な経営マネジメント構築を目指したプロジェクトだった。
マニュアルの策定に当たっては、従来のISO9001(1994年版品質システム)に取り込んでいた安全管理システムをOHSAS18001(労働安全衛生マネジメントシステム)をベースに体系化し、併せてISO9001(2000年版)、ISO14001(環境マネジメントシステム)を実務に沿って、現場の事務処理軽減を目指した。
統合システムの特徴は、業務文書が品質、環境、安全の各側面でどのように関わっているかが理解でき、仕事をしていく上で、それぞれのポイントを注意して遂行でき、PDCAが回るようにした。特に、文書化においてフロー図などを多用して、シンプルで簡単な手順を様式に表現した。
同社は、「誠実を旨によい仕事をして顧客の信頼を得る」を統合方針の基本理念とし、今回の認証は一通過点としてとらえ、顧客・社会ニーズに即応した高品質施工、事故のない快適職場、環境負荷低減を目指し、地域社会に貢献していくとしている。 |