屋上緑化に新境地
寿建設(福島市)
3社でE-ソイル営業
 ヒートアイランド現象や緑地面積の不足による大気環境の悪化を防ぐ方法として、屋上緑化が注目されているが、福島市の寿建設、植留緑化土木、日東物産の3社グループはスギ・ヒノキの樹脂をリサイクルした土壌改良材「E-ソイル」を用いた屋上緑化の受注に乗り出すとともに、寿建設独自で各種土壌改良工法の施工に活路を見出した。


屋上緑化のモデル見学会

E-ソイルは、未利用資源のスギ・ヒノキの樹脂をリサイクルした土壌改良材で、これを用いた土壌改良工法(大林式工法)とともに大林久氏が開発、JAPAN緑化が特許権を有している。3社グループ代表の寿建設は、フランチャイズに加盟し、県内の営業権を取得。昨年3月から試験施工を開始し、これまでいわき市の泉玉露公園テニスコート、相馬パークゴルフ場、福島市西児童公園芝広場土壌改良、磐梯吾妻スカイラインなどで施工実績を積んでいる。
 3社グループが取り組むE-ソイルを利用した屋上緑化は、土壌を寿建設、防水を日東物産、植栽を植留緑化土木がそれぞれ専門分野を担当。建物調査から緑化プランの提案、施工、メンテナンスまでの一貫体制を敷いている。特長としては1.超軽量土壌で今の建物を最大限に活用2.雨水利用型屋上緑化が可能3.メンテナンスの省力化が可能-など。
 このほか、E-ソイル自体には殺菌力がある、腐敗しにくい、気相率が高いなど数々の優れた特質があり、屋上緑化のほか多目的芝グラウンド、法面緑化、クレイグラウンド、駐車場などにもE-ソイルの使用を提案している。E-ソイルの標準単価は1立方メートル当たり3万1400円。
目次へ