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―豊かな未来へ-
「環境世紀」を支える発泡スチロール再資源化システム
(株)A水ライフサービスのハイメルツ工法 |
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ローコストでハイパフォーマンスな再資源化を実現
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廃材として年間膨大な量が搬出される発泡スチロールのリサイクル促進を目指して、全国の70社余りが共同出資法人となり、平成12年3月に「ハイメルツ工法協会」が設立された。従来の発泡スチロール材の溶剤減溶事業者と異なった全国販売ネットワークや機械設備を要さない高機能性が、工法の特徴となっている。
福島市の浄化設備トータルメンテナンス企業・(株)A水ライフサービスは「快適な環境づくりに挑戦する」をキャッチフレーズに平成10年9月からこの工法を導入し、資源循環型事業を推進する企業として北海道・東北六県・新潟県で幅広く営業を展開している。
協会が進める「ハイメルツ工法」の普及・開発、事業化プロジェクトでは、地球規模の環境問題が国際的にも最重要課題として取り上げられていることを踏まえて、限りある資源の有効活用や再資源化を図り、循環型社会への移行に貢献することを目指している。
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国土交通省の認定第1号に |
昨年度、国土交通省の発泡スチロール減溶リサイクルシステム第1号に認定され、公害対策・環境保全資材として新技術情報提供システム(NETIS)に登録された。
建設現場のゼロ・エミッション化が進められる中で、発泡スチロールの再利用・再資源化に有効な手法として正式に位置づけられ、国土交通省の各地方整備局はじめ地方自治体、民間住宅などの工事現場でも導入され始めている。
建築・土木工事では、廃棄物となった断熱材や化粧型枠材の破材が廃発泡スチロールとして大量に発生する。「ハイメルツ工法」は、廃発泡スチロールをその工事現場で簡易に再資源化できる画期的なシステムとして、大手ゼネコンばかりでなく地方の中小建設業者にも認知されはじめた。現場での廃棄物処理という実利と共に「循環型社会の構築に貢献する」という企業イメージは、受注競争が激化する中で差別化を実現する大きな武器となる、建築業者や住宅メーカー、畳業者などを中心に採用するケースが増えている。公共工事の設計に盛り込む自治体の事例も出てきた。
最近の導入例をあげてみると…
▽常磐自動車道紅葉川橋PC上部工工事(福島県富岡町)
▽市立赤湯小学校(山形県南陽市)
▽1級河川くるみ川都市基盤河川改修工事(福島県福島市)
▽相馬看護専門学校建設工事(福島県相馬市)
▽大内砂防ダム建設工事(宮城県丸森町)
▽特別養護老人ホーム(川俣ホーム)建設工事(福島県川俣町)
等々
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「簡便さ」でリサイクルを促進 |
この工法によるリサイクル処理は、HM溶剤に廃発泡スチロールを投入して素早く溶解し、ゲル状スチロール樹脂に加工するという実に簡易な手法。有害物質などの発生がなく、安全性も全国各地の工事現場で実証済だ。
使用されるHM溶剤は、石油系の複合溶剤であり、発泡スチロールを常温・常圧下において1リットルで1キログラム溶解できる。その場で約100分の1の容積に減容化するため、運搬費の削減と運搬車両の排気ガスの減少にもつながる。もともと、発泡スチロールの原料が石油であることから、減溶に際してスチロールの物質に悪影響を及ぼすことがなく、国内数カ所の再生プラントで簡単に高純度のポリスチレン樹脂を回収することができる。
食品トレー、魚箱、梱包材、建設廃材等どんな発泡スチロールにも適合するゼロ・エミッションシステムであるため、ISO14000sの認証取得にも有効だ。
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社会のニーズはゼロ・エミッション |
資材を大量に使用する建設産業は、多量の廃棄物(建設副産物)を発生させる産業でもある。資源循環型社会の構築が社会的課題となっている今日、非常に大きな責務を担っているが、取り組みは始まったばかりだ。「ハイメルツ工法」は、建設企業が進める現場における「廃棄物100%再資源化の取り組みをサポートする手法」として、同社は普及戦略を構築しており啓蒙に余念がない。
協会では支部における再資源化プラントの新設を予定しており、今後さらに廃発泡スチロールのリサイクル手法として採用増加が見込まれるHM溶剤の需要増に対応していく方針だ。
■ハイメルツ工法協会福島県支部((株)A水ライフサービス)
福島市堀河町3-56 TEL024-534-7488 FAX024-534-7570
E-mail;as2@seagreen.ocn.ne.jp
◎HM溶剤の販売価格=ペール缶(7リットル)1本6000円、ドラム缶(50リットル)1本4万円
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