2次製品にガラス再利用
新田産業(株)(原町市)
地球にやさしい製品に挑戦
リサイクル循環システムでゴミを出さない社会環境を目指して、コンクリート2次製品を製造販売している新田産業(株)(原町市小川町691、加藤栄作社長)は、再生しにくい色付きガラスを原材料として再利用する方法を今年度から導入して注目を集めている。
 コンクリート2次製品の原材料に、廃ガラス60%以上や石炭灰を無燃焼で加えて製造するもので、最初の製品として「リサイクル透水平板」(製品名=元旦アンブル)の製造販売に着手した。同製品の特色は水が溜まらず、滑らない。空気と水を通し、吸音効果もある。表面排水設備が少なくてすみ、路側帯などの樹木育成に有効である。用途はプールサイド、遊歩道、屋上、ベランダ、庭園、建築外構に最適な製品である。納入実績では常磐自動車道の四倉パーキングや新地町役場の新庁舎外構、その他、官公庁、民間の舗装材として納入施工し、好評を得ている。
 リサイクル透水平板は元旦ビューティ工業(株)が開発、新田産業(株)グループが技術提携しているもので、再利用しにくい色付きガラス瓶などを砕きカレット状にする。手で触っても安全な状態で原材料に混入する。カレット混入率を最大80%での利用が認められエコマーク商品でグットデザイン賞も受賞した。
 近年、増え続けるゴミ処理が大きな社会問題となるなか、ゴミの減量対策を採りながら循環型社会を目指し、ゴミの再利用が検討されている。国もグリーン購入法、食品リサイクル法、建設リサイクル法、廃棄物処理法、資源有効利用促進法、容器包装リサイクル法、家電リサイクル法―などで環境を守る政策を積極的に打ち出している。
 こうした流れの中で、新田産業では「地球にやさしい製品づくり」に挑戦している。リサイクル透水平板に続いて、屋根材などの太陽光エネルギー利用までを視野に入れてエコクリスタル事業に本格的に着手した。


(写真はリサイクル透水平板の施工例)

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