地域木材を活用した家づくり

異業種の建築設計士、大工らが連携
福島市の「ふくしま家づくりネットワーク」
(連絡先;有限会社川崎建築設計事務所 TEL024-545-4994)

代表の川崎一級建築士(中央)ら
■木材の良さを一般にPR
 県産木材を使った家づくりを一般に広めようと異業種が連携-。「ふくしま家づくりネットワーク」は、福島市内の製材業者、建築設計士、大工ら9人のメンバーで構成しており、地元木材を使った家づくりを通じて“地産地消”を実践している。
 グループの目的は、住宅の新築を考えている人に木材の良さをPRし、県産木材の需要につなげていくこと。メンバーは、木造住宅を手掛ける大工や一級建築士、地元の木材を扱う製材所など、いずれも木材の専門家ばかり。異業種メンバーが連携することで山から建築現場までの一連の木材流通ルートが確立し、これまで難しかった地元木材の調達がスムーズになった。
■ノウハウを共有し地産地消に貢献
 活動の柱は、“環境にやさしい家づくり”と“地域に密着した家づくり”。木材をふんだんに使った家づくりを進めることで、自然エネルギーや自然素材を有効に活用することができ、廃棄物・廃熱を削減することで限りある資源を無駄なく利用できる。可能な限り地域の気候風土に合った素材を利用し、地元職人の知恵と技を活かすことで技術の伝承を図っていくことも可能となる。これまで木造住宅を建てたくても、どこに相談したらいいか分からずに困っていた建て主の“良きパートナー”として活動していく。木造住宅に関する情報をメンバーが共有化し、木造住宅建築に関わる様々な問い合わせや相談に対応できるようにしている。
一般市民を対象に行われた製材所の木材見学会

本格木造住宅の見学会
■オープンハウスの建設を予定
 これまでの活動では、まずは木材の良さを知ってもらおうと、製材所・本格木造住宅の見学会、さらには森林伐採見学ツアーや山の木を見る会、ホームページの開設、有識者を招いたフォーラムなど精力的に活動してきた。今後は活動を一歩進めて、樹齢百年の檜を柱材に使ったオープンハウスを県北地方の伊達市霊山町に建設する予定にしている。見学会では、住宅着工から完成までの過程を実際に見てもらうことにしている。
【メンバー】
◎代表=川崎直竹(川崎建築設計事務所)
◎事務局=菊地進(菊地設計)
◎メンバー=佐々木利一(佐々木製材所)、鈴木一郎(鈴木製材所)、菊田英助(菊田木材)、佐藤宏之(福島原木センター)、富樫龍男(エコシップ)、喜古勝弘(喜古工務店)、渡邉耕作(吉倉工務店)
★ホームページ http://f-iezukuri-ne.hp.infoseek.co.jp/index0.htm
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