「赤べこ倶楽部」の設立で、地域のニーズに対応

会津若松市の東北土木(TEL 0242-27-1248)
 公共土木を主力としてきた東北土木(会津若松市・小野恵五社長)は、小野太成専務を中心に「赤べこ倶楽部」を設立し、太陽光発電システムや住宅の地盤改良(地盤安心造工法)など民間工事の受注に新しい道を切り開く「建設サービス業」に取り組んでいる。

小野太成専務

 「赤べこ倶楽部」は、平成17年4月に会員約100名で設立、1年後には会員数250名に増加するなど、順調に推移している。2ヵ月に1回のペースで「赤べこ倶楽部通信」を発行、

テーマを「安全・安心・健康」とし、建設情報に関わらず、地域住民に役立つ様々な情報を提供している。また、毎月1回セミナーを開催しており、住健康問題や趣味など幅広い分野を取り上げた勉強会として定着している。4月と9月には太陽光発電システムの展示会、春は花見、秋には芋煮会など楽しいイベントも企画している。
「建設サービス業」への転換で、公共中心から民間にも
 設立のきっかけは、「建設復興」などの著者で、税理士で建設コンサルタントの倉見康一氏が提唱する「建設サービス業」に共鳴したこと。「話をお聞きし、地域で商売をしている以上、お客様は地域の方々であり、そのお客様に信頼されて始めて商売をさせてもらえるということを知った。今まで50年以上、この地域で商売をさせていただいてきたが、お客様は誰なのかと言うことを忘れてきたのだと思い知らされた。今お付き合いをさせていただいているお客様を大切にしていこうと考え、継続してサービスを提供していきたいとの思いから赤べこ倶楽部を設立しました」と小野専務は語る。
 なぜ「赤べこ」と言う名にしたのか。「赤べこ」は会津の民芸品の張り子。昔、柳津のお寺を建立する際、資材運搬に利用されていた牛(べこ)の中でも、険しい山道でも最後まで頑張った赤い牛(赤べこ)がいたことに由来して、子供達が元気に育って欲しいということで「赤べこ」を供えたことから、今でも厄除け、開運の守り神として親しまれている。そんな「赤べこ」にあやかり「赤べこ倶楽部」と命名した。
「住まいの何でもお任せ隊」で、どんな小さな仕事にも対応
 会社の商品としては、5年前から地域の民需拡大のために取り組んできた「太陽光発電システム」、住宅の地盤改良(地盤安心造工法)=砕石で杭を作る工法、産廃の出ない環境に優しい工法、従来からやっている土木舗装工事のほか、建築関係の修理、メンテナンスを行う「住まいの何でもお任せ隊」をスタートさせ、屋根、玄関の除雪等どんな小さな仕事でも引き受けている。
 「太陽光発電システム」を設置したユーザーには、発電量調査などで毎月訪問。定期的に訪問することにより、別の相談を持ちかけられたり、新規の紹介を受けたり繋がりが広がっている。
 「住まいの何でもお任せ隊」の活動は、フェンスの破損修理、蛍光灯のスイッチ交換、配管の漏水修理、水道の凍結処理、雪の除排雪など、地域住民の困りごとに何でも対応する機動力で応えている。
 土木、舗装工事の専門会社と言うイメージは払拭しつつあり、「赤べこ倶楽部」の目標である「地域のより快適で豊かな生活のお手伝い」を実現するため、新たな挑戦を続けている。
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