他産業とシナジー
マイタケ生産し味噌漬けに商品化

江花建設(株)
喜多方市塩川町字東栄町5丁目1の29
(TEL 0241-27-3546)
 江花建設(株)(江花仁社長)が新分野としてマイタケの栽培をスタートしたのは20年5月。本業の土木をある程度まで再構築した上で、他産業とのシナジー効果に活路を求め、市場が限定されない「食」を開拓分野に選んだ。
 建設業が農業分野に進出するケースは多いが、生産したものを他産業と組んで商品化する例は少なく、食の分野であれば、様々な市場へアクセスできるなどの強みもある。
 他産業とは、市内塩川町で醸造業を営む松本屋で、マイタケの味噌漬けを商品化した。松本屋には「のれん漬」という隠れた逸品があり、サービス業のノウハウを使い販売する。建設業の経験だけではできない部分を、他産業の力で補完する。
 マイタケの栽培は、プロからレクチャーを受けた。北塩原村の専門農家に出向き、いつごろ、どのぐらいの量が育つか指導を受けた。栽培場所も自社の資材置き場を利用し、投資額を抑えている。直接携わるのは同社の江花一美専務。初年度は約10kgの生産で、将来はこれを10倍程度までに増やす。
 今後は、商品の販路拡大にテーマが移る。江花専務は「濃厚な味はこの味噌の特徴で、朝ごはんに良く合う。アイデアを持ち寄り商品化できた。今は松本屋さんに販売を全面的に委託している。本格的なマーケティングはこれから」と話す。
 味付けや価格帯なども、今後の展開によっては改良を加える可能性もある。他産業と組み、自社が生産したものを商品化したことがまさに「味噌」で、店舗販売や、インターネットも使うのかなど販売方法を探し、どう宣伝するかも検討しながら、消費者への浸透を図る。


写真は商品化し店舗で販売しているマイタケの味噌漬け
(写真は商品化し店舗で販売しているマイタケの味噌漬け)
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