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汚水処理施設の運転維持管理に乗り出す
初年度から受注、実績つくり自信深める
喜多方市 (株)高橋建設(TEL 0241-22-6095)
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喜多方市の高橋建設( 橋傳夫社長)は平成20年11月、汚水処理施設の保守点検業として(株)トータルアイヅを設立、汚水処理施設の運転・維持管理事業に乗り出した。実質的な参入初年度となった平成21年度は、喜多方市から農業集落排水施設3地区の運転管理業務を受託し、順調に業務を推進するとともに、地元業者ならではのきめ細かな対応を実践、着実に実績を積み重ねている。 |
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公共事業が激減、メンテナンスに着目 |
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この分野への参入について 橋傳夫社長は、「公共事業の激減に伴い、その対応策を様々な角度から検討した中、施設が使用される間ずっと継続される維持管理に着目した。維持管理業務の中でも、水環境の保全につながる汚水処理施設は、人間が生活する上で欠くことのできない施設。その維持管理は、誰もが喜んでやる仕事ではないが、誰かがやらなければならない重要な仕事」として、複数の参入候補の中から選択、下水道処理施設維持管理業者としての国土交通省登録、福島県浄化槽保守点検業者としての県知事登録など準備を進め、資本金1000万円で新会社を設立した。
新会社の代表取締役には、兄で北塩原村長を務めた 橋伝氏が就任。息子さんに浄化槽管理士の資格を率先して取得させ、新規雇用した有資格者と合わせて4名でスタートした。
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地元業者ならではのサービス |
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参入にあたっては、地元既存業者との競合を避け、公共施設及び民間の大型施設にターゲットを絞った。公共施設では、喜多方市の競争入札において、大手業者と競合する中、3地区の農業集落排水施設に係る平成21年度の運転管理業務を受注、元請としての実績を順調に構築しつつあるほか、公共下水道施設の維持管理に係る下請業務も受注するなど、今後の業務拡大へ向けた準備も着実に進めている。

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<処理水の日常水質検査風景> | <操作盤の点検状況> |
業務推進にあたっては、地元業者ならではのきめの細かいサービス提供に心掛けている。トータルアイヅの常務取締役を務める 橋哲巳営業課長は、「地元の公共施設として、いつ、誰に見られても恥ずかしくない施設を維持するために、きめ細かなサービスを提供するよう努めている。また、不測の事態等にもスピーディーに対応できるよう体制を常に確保するため、職員間で調整を図っている」と同社の姿勢を説明する。 |
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実績積み重ね、業務拡大目指す |
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橋傳夫社長は、「1年目から公共施設の業務に携われたことは、自信になった。今後も、公共施設の業務については対大手業者との価格競争となるが、競争に打ち勝つための努力をさらに重ねるとともに、民間大型施設の維持管理業務に関する営業活動にも力を入れていきたい」とし、地元の喜多方はじめ、周辺地域を含めて業務拡大に意欲を示している。
なお、この取り組みについては、平成21年度福島県建設業新分野進出企業認定事業として認定を受けた。同社は、喜多方市アグリ特区活用によりそばの生産販売に参入し、平成20年度にも同認定を受けており、2度目の認定となっている。
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