福島の地場産品販売
インターネットショップを開設


福島市 寿建設(株)
(TEL 024-543-0511)
 福島市の寿建設(森崎英五朗社長)は、新分野進出の一環として、インターネットショップ「寿建設商店」を開設。地元の生産者が商品をPRする場を提供し、キュウリやサクランボ、川俣シャモなど、福島の地場産品を販売している。東日本大震災発生後はこれまでに築いた人脈もあり、福島県を支援しようと全国各地から注文が届き、風評被害に苦しむ生産者の支援にもつなげた。

 
寿建設商店のトップページ
 
 開設のきっかけは、森崎社長が農家の知人から受けた販売方法に関する相談。かねてから新分野進出を模索していたこともあり、HPを活用したネット販売を提案した。
 特殊工法を得意とする同社のHPは、全国からアクセスがあり、HPを活用することで、元手や手間を掛けず、生産者と消費者を仲介する場が構築でき、企業イメージの向上にもつながるとして、22年6月にスタートした。
 販売商品は、社員が情報を持ち寄り会議でセレクト。生産者の顔が見え、信頼できることを条件に、独自の視点から「こだわりの一品」を仕入れる。同社がHPで注文を受け付け、入金確認後に商品を発送するシステムで、手数料を収入とする。社員1人を配置している。
 震災後は、風評被害に悩む生産者を支援しようと、積極的に地場産品を提供。阿武隈川トライアスロンなどを通して全国に人脈もあり、各地から注文が届いた。福島市産のキュウリは、森崎社長と親交のある漫画家の西原理恵子さんが、そのおいしさをブログで紹介したことで400箱を完売した。
 またHPを見た知人や福島県を支援したいという人などから、取扱商品以外の引き合いがあることもあり、可能な限り生産者を仲介し、希望の商品を提供している。
 同社では今後も、風評被害の克服を支援する意味も込めて、特徴のある商品などを提供していく考え。農産物は放射線量を測定し証明書を添付、ブランド化を図る。大好評だったキュウリ(秋収穫分)を販売中。これ以外にも携帯用消毒スプレー、森崎社長の著書などを取り扱っている。

  
写真は寿建設社屋とネットショップを担当する総務部の齋藤明美さん

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