「建設見守り隊」を結成
会員企業が犯罪防止パトロール


県建設業協会青年部
 県建設業協会青年部(渡部寛規会長)は、県民が安全に安心して暮らせるまちづくりに寄与するため、18年度に県警察本部、県教育委員会と連携して犯罪防止パトロール「建設見守り隊」を結成し、郊外の人里離れた現場から中心市街地の隅々まで県内を知り尽くした青年部の会員企業が防犯の目を光らせている。 県内建設業界の防犯に対する取り組みとしては、県建設業協会郡山支部と郡山市建設業者親和会が子供たちを犯罪から守り、市民に防犯意識を啓発する「安全・安心のまち建設隊」を16年4月に組織。会員各社が営業や現場往復の際に、可愛い熊の絵が印刷された「くまなくパトロール」のシールを貼った車両を使用して子供たちの安心と犯罪防止に効果を発揮している。既に恐喝被害現場を的確に警察に通報するなど、具体的な成果も上げている。
 青年部の「建設見守り隊」は、建設産業の市民化を広くアピールしようと全国建設青年会議が定めた「全国建設青年の日」にちなむ社会貢献活動の一環として、当時のDiplomatic(外交)委員会が中心となって立ち上げた。具体的な活動としては、会員企業のパトロール車両に、県警のシンボルマスコット「福ぼうしくん、福ぼうしさん」のイラストを使用したステッカーを貼り、通常の業務を行う中で、犯罪や交通事故の発生、または発生の恐れを察知した場合に速やかに警察に通報することを基本に、傷病等を認めた場合は救急車の手配などの措置をとるほか、不審者や不審車両の情報なども提供している。
 県警察本部や県教育庁では、「学校や地域の取り組みだけでは限界がある。住民の意識高揚も重要だが、実効を上げるためにはタイムリーな活動が大切」と期待を寄せている。
 20年1月には、活動を県民に一層周知しようとステッカーと啓発ノボリを作成した。パトロール車両のボディーに貼る県警のシンボルマスコットのイラストを使用したステッカー(ヨコ40cm×タテ20cm)を500枚追加。新たに、車両の窓ガラス部分にも貼れるよう視界の妨げにならない縮小版のステッカー(ヨコ20cm×タテ10cm)500枚と啓発ノボリ200枚も作成した。渡部会長は「従来のステッカーに加え、小さめで機能的なものも作成した。社会貢献の一環として、一層活発な活動を展開していきたい」と抱負を述べている。
◆中見出し(防犯DVDを小学校に贈呈)
 また同青年部は、地域の子供たちを犯罪から守るため「こう逃げる!こう守る!クイズ☆こども110番」のDVDを作成し、20年3月に県内の全小学校約540校に贈呈した。
 東北6県の建設業協会青年会(部)で構成している東北建設業青年会では、平成18年から各県の警察や教育委員会などと連携し、防犯活動「子供110番パトロール」を展開している。19年12月26日に活動の一環として、クイズ方式によるテレビ番組「こう逃げる!こう守る!こども110番」を東北各県のテレビ朝日系列で放映し、各方面から大きな反響を得た。
 このため防犯の教材として活用してもらえるよう、県内の小学校や教育関係機関にDVDの配布を決定。渡部会長、菊地一樹副会長らが県庁を訪れ、県教育委員会へのDVD贈呈を行った。

新たに作成したステッカーと啓発ノボリ
新たに作成したステッカーと啓発ノボリ


DVDを手渡す渡部会長
DVDを手渡す渡部会長


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