現場通して「建設」をアピール
建設業、公共事業の必要性を情報発信


本宮市 菅野建設工業(株)(TEL 0243-44-2120)
 菅野建設工業(本社・本宮市、菅野泰助社長)は、稼働中の工事現場に地域の子供たちを招待し、公共事業及び建設業の必要性等を情報発信している。平成22年は、10月に二本松市立木幡幼稚園の園児と保護者らを招いた「こはたやまがっこう」、12月には田村市立緑小学校5年生と先生が参加した「現場見学会」を開催した。
幼稚園児らと「やまがっこう」
 「こはたやまがっこう」は、二本松市木幡地内で施工している県道改良工事及び農道整備工事の現場から木幡幼稚園が鳥瞰できるため、「この風景を園児たちに見せてあげたい」との思いから開催に至った。
 幼稚園側から参加承諾を得ると、本社と現場サイドで内容を協議、自然の中で楽しみながら道路の必要性、建設業の仕事が園児にも理解できるよう「山学校」として開催することにした。
 当日は、園児と保護者がお昼、弁当持参で参加。菅野社長らとともに、幼稚園から工事現場までの道のりをゴミ拾いしながら移動。両現場の現場代理人が校長先生、教頭先生役を務め、「やまがっこう」の内容を説明するとともに、発注者である県の監督員が道路の役割等について説明。幼稚園より高台にある現場から園舎を眺め、記憶にとどめた。
 現場内には、ダンプカー、ブルドーザー、バックホウなどの建設重機を勢揃いさせ、運転席への乗車体験のほか、ブルドーザーでの掘削・押土、バックホウでの岩盤破砕を実演した。また、バックホウのアーム部を利用したブランコ、斜面を利用した山登り・土手すべりコーナーも準備、園児たちは歓声を上げながら特設の『遊園地』で楽しんだ。

 


 園児受け入れに当たって現場サイドでは、準備・使用した杭1本1本の上部に布をかぶせたほか、土手の斜面は角度を何度も微調整するなど、安全面は特に注意を払った。
さらなる交流へ
 「こはたやまがっこう」開催から約1カ月後の11月22日、園児たちから現場の職員全員に思わぬプレゼントが贈られた。「勤労感謝の日」にちなんで、感謝の言葉と折紙で作った飾り物が贈られ、現場の男たちを感激させた=写真左下。

 

 また、同幼稚園における12月の恒例行事「お楽しみ会」に招待されたことから、両現場の現場代理人が参加。遠藤実さんがサンタクロース、遠藤定央さんがトナカイに扮装し、プレゼンテーターとして園児全員にクリスマスプレゼントを贈った=写真右上。
現場見学を通して農道整備の重要性を考えた
 某テレビ局の報道番組で、『事業仕分けで農道整備費が廃止されたにも関わらず、農道整備が依然として進められている』との報道がなされた。県中農林事務所発注の移南地区広域営農団地農道整備工事を受注、田村市の同地区で施工している同社は、地元の思いを把握し、その思いを発信するため、地元町内会や学校等にアンケート調査を行い、農道としての役割はもとより、東西をつなぐ県道の唯一の代替道路として大きな期待が込められていることが把握できた。併せて、現場見学を希望した田村市立緑小学校の現場見学会を開催した。
 現場見学会に参加したのは、5年生18名。白岩二朗校長と担任教諭が引率し、スクールバスで現場に移動。農林事務所の飯野造酒男農村環境整備課長が歓迎した後、現場代理人の荒金真聡さんが工事内容を説明、バックホウ等の建設重機への乗車体験を行ったほか、バスで改良済み区間を走行、現場見学を通して農道整備の重要性をともに考えた。

 


 白岩校長は、「児童にとって本当によい勉強になったと思う。貴重な体験をさせていただいた」と感謝の意を示した。後日、参加した児童たちから、感謝の言葉を綴った寄せ書きが届けられ、現場はじめ同社関係者を喜ばせた。
 また、南移子供育成保護者会が中心となって12月から1月にかけて取り組んでいる「南移アートイルミネーション事業」にも賛同、平成23年の干支である兎をイメージしたイルミネーションを設置し、地元の活性化事業に貢献した。
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