2012
外部被ばく管理、市民にも開放
建設会館にスクリーニング装置設置


福島県建設業協会郡山支部
(TEL 024-922-1814)
 福島県建設業協会郡山支部が管理する郡山市の郡山建設会館に、放射線管理区域外では国内初となる歩行通過型のスクリーニング装置「チェックポイントゲート」が設置され、6月末から稼動を開始している。除染作業従事者の外部被ばく管理として活用するほか一般市民にも開放している。 設置されたスクリーニング装置
設置されたスクリーニング装置


 同製品は、IAEA(国際原子力機関)に測定機器等を納入するミリオンテクノロジー社(米国)から無償貸与の申し出があったもので、同社の製品を取り扱う山北調査設計の林英幸社長が県内の窮状を訴えたことから実現した。同装置は、3カ月間無償でレンタルされるほか、手足を中心に最短6秒でスクリーニングを行える「ハンド・フット・クロスモニター」は除染作業完了まで無償貸与されている。
 郡山建設会館には、除染作業を推進するこおりやま建設協会と7月末に県認可を受けた市内の各建設団体構成員307社で構成する除染団体・郡山市除染支援事業協同組合が入居しており、今後、除染作業が本格化する中で、作業員の外部被ばく管理に大いに活用される。
 チェックポイントゲートは、動体センターにより放射線汚染を移動物としてとらえ、歩行しただけで被汚染を判断しベクレル表記で汚染量を測定することができるため、検査による渋滞が発生しない。ゲートで反応があった場合、手足のスクリーニングを念入りに行って汚染個所を洗浄することで屋内への放射性物質持ち込みを阻止することができるため、作業員の家族らへの健康被害も防止できる。

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