2014
JR只見線の早期全線復旧へ一役
アーチ鉄橋のライトアップを支援


三島町 県建設業協会宮下支部等
(宮下支部 TEL 0241-52-3341)
 県建設業協会宮下支部(佐久間源一郎支部長)と宮下地区建設業協同組合(同理事長)は、JR只見線の魅力を発信し、新潟・福島豪雨で被災した不通区間の全線復旧を実現しようと地元自治体と民間団体が実施している「第一只見川橋梁ライトアップ」と「只見線沿線花いっぱい運動」に対する支援活動を行っている。
 ライトアップなどは秘境只見線を愛する会(星賢孝会長)と柳津町、三島町、金山町、昭和村、只見町の奥会津5町村で構成する奥会津五町村活性化協議会(会長=長谷川律夫金山町長)の共催。奥会津地方の「宝物」と言われている只見線を利用した観光誘客と交流促進による地域活性化、豪雨により鉄橋が崩落し不通となっている会津川口駅~只見駅間の早期全線開通実現の機運を盛り上げるのが目的で、県のサポート事業の認定も受けている。第一只見川橋梁ライトアップ第一只見川橋梁ライトアップ

日によって趣を変える幻想的な第一只見川橋梁ライトアップ。
左が6月、右が7月
写真提供=星賢孝秘境只見線を愛する会会長


 支援活動は支部、組合の社会貢献活動の一環として実施している。第一只見川橋梁のライトアップは平成26年6月から10月までの8月を除く、毎月1回2日間(6月は2回)、原則土日の計10日間計画。7月はあいにくの大雨で1日だけとなったものの、国道252号「道の駅尾瀬の郷みしま宿」そばの第一只見川橋梁ビューポイントには、毎回100人を超えるカメラマンや鉄道ファン、地元見物客らが訪れ、只見川渓谷の暗闇に浮かび上がった優美なアーチ鉄橋と只見川水面に逆さに映り込んだ電車の幻想的な風景を堪能した。
 6月最初のライトアップ前には、町道から第一橋梁まで機材を運搬するため、旧国道(川井新道)沿いに伸びた枝の伐採・草刈りを行い、道路から川岸の照明設置場所までの階段も整備した。川岸の設置場所までは人海戦術で照明機材と発電機を運んだ。1基500ワットの投光器20基を10台の三脚にセット。発電機から照明まで配線を伸ばし、通過する電車に合わせて試験照射、投光角度を確認して本番に備えた。約2時間の照射中も気を抜く暇もなく常に投光器の確認作業を行った。

照明器具の設置作業投光角度の確認作業
照明器具の設置作業(左)と投光角度の確認作業


 第一只見川橋梁は、三島町に昭和16年に建設された阿賀野川水系只見川に架かる橋長174mのトラス構造アーチ橋。橋色は町特産の「桐の花」に合わせた薄紫色で、只見線鉄道橋では唯一のアーチ橋だ。
 只見線は、平成20年には全国紙の「紅葉の美しい鉄道ランキング」で全国1位に輝いたこともあり、全国の鉄道ファンやカメラマンからの人気は高い。奥会津の宝物を守るため、地元住民とともに建設業も復旧実現へ心を一つにする。

観光キャンペーンをバックアップ
 花いっぱい運動は、平成27年4月に始まる国内最大級の観光キャンペーン「ふくしまデスティネーションキャンペーン」に合わせた取り組み。只見線沿線を花で彩り、訪れる多くの観光客に自然豊かな奥会津の魅力を発信しようと実施するもの。
 2団体は種をまく金山町水沼地区600mと同町中川字板落地区400mの2カ所の法面で草刈り作業を行った。9月下旬には菜の花の種をまき、キャンペーンが始まる4月には満開の菜の花が観光客を迎える。菜の花の後には「ヒマワリ」の種をまき、春から夏まで花々が沿線を彩る。

只見線沿線の草刈り作業只見線沿線の草刈り作業
只見線沿線の草刈り作業


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