『元気の里づくり構想』を提案
木酢プラントを開発したトーカン
■木酢プラントを開発したトーカン■
 水処理設備の?トーカン(郡山市安積町荒井字細子3、有馬一郎社長)では、農林業(山間・中山間)地域の振興及び森林資源活用の新たな提案として「元気の里づくり構想」を提唱しているが、地場建設業の新分野進出へ向けた足がかりとしても注目されるものとなっている。  同社は、森林資源(間伐材等)やバージンな建設再利用材等をリサイクルし、農業土壌改良資材として利活用する木酢液・木炭の生産プラントを販売する新会社の?木酢工房を設立。田村郡三春町大字西方字石畑361に工場を建設し、木酢液を毎時300?の生産速度で生産できる設備を整備した。

<写真は木酢液生産プラント>

 木酢液の生産システムは、間伐材等をチップ化し、製造プラントで木ガス、木酢液、木タール、木炭の4種類の製品を製造する。木ガスは燃料、木酢液は土壌改良材等、木タールは忌避剤燃料等、木炭は土壌改良材や住宅消臭剤等に利用できる。特に木酢液と木炭の利用価値と用途については、木酢液の液中には200種類以上の成分が含まれており、土壌中の有用微生物の繁殖を促進し、土壌を安心なものとして植物を元気にさせる効果があるほか、減農薬、減化学肥料効果があることが報告されている。また、病害虫の防除やカビなどを生えにくくする性質を持ち、消臭の効果もある。木炭は吸着性効果により土壌土壌水の浄化、脱臭、除湿性を持ち、養分の保持、地温の上昇(消雪剤)、水分の保持、有毒化合物の無毒化などに効果があるとされている。
■高付加価値農産物の生産■
 同社の「元気の里づくり構想」は、農林業の新たな産業おこしの手法として、森林資源の循環的活用から生まれる木酢液、木炭を利用した有機栽培による高付加価値農産物を生産する「特別栽培農法」「有機栽培農法」を提案するもの。これにより、林業と農業の共同化農産物生産事業として、新分野への開拓に繋がることを期待している。
 安全安心な農産物は時代の要請で、国民の関心は高まるばかり。間伐材等のリサイクルにより得られる木酢液によって土壌改良された農地から、無農薬、無化学肥料栽培の高付加価値農産物を生産・供給することは、森林資源を活かした新たな循環型農業としても期待されるほか、木酢液、木炭設備の導入によって、生産コストの低減効果と安定した品質で生産できる連続生産方式も可能となる-としている。
 また、木酢液生産プラントからでる余熱を利用して、健康保養施設や癒やし施設の建設等により、都市住民との交流促進も視野に入れている。
 詳細は同社ホームページへ
http://www.tokans21.co.jp
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