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(株)イワキ(本社=白河市大字関辺字引目橋、原信男社長)は、新規事業として、水を使わない岩盤浴場「アロマストーン・癒の刻」(ゆのこく)に着工。3月中にもオープンする予定だ。
同社は、昭和28年に操業開始。県内を営業エリアとして、水道工事業、資材販売業を展開。管工事売上高は、県内でも上位にランクしている。しかしながら、県内の水道普及率が90%を超え、かつ建設投資の先細りを危惧し、平成7年にペットショップ、同8年に釣具店・コインランドリーをオープンし、本社スタッフをシフトするなど、合理的なリストラを行った。また、数年前からは、プロパンガス販売にも着手するなど異業種に積極的に参入している。本業では、売上が思わしくない資材販売営業所を閉鎖するなど、経営スリム化をスピーディーかつドラスティックに実践し、堅調に推移している。
岩盤浴場は白河市字米村道北の国道4号線沿いの元ペットランド(RC造2階建て延べ350?)をリニューアルしオープンするもの。ゲルマニウム、セレニウムを多く含有する「健緑石」を利用した、温泉でもなくサウナでもない、新しいスタイルの癒し空間だ。温めた健緑石の上に横になり温熱効果を味わう。施設内にはこのほか、軽食コーナー、エステコーナーを設け新規に雇用するパート社員を中心に運営する計画。
原社長は、「業界を取り巻く環境を考えれば、本業の縮小は必至。何もしなければ倒産してしまう。企業として生き残るには、異業種への参入が不可欠。参入には、タイミングと時代のニーズへの判断力が不可欠であるとともに、撤退する勇気と時期の見極めも重要」と異業種参入に対する思いを述べた。また、岩盤浴場オープンに当たっては、「現在は、全国民ストレスの時代。今、国民のニーズは癒しととらえ同施設を計画した」と述べた。
また、「新たな業を起こすには資金調達が必要。長期有利子負債が生じることで、経審の点数が下がってしまう場合がある」と、建設業が異業種に参入する際の一つの障壁も語った。 |