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ジェイディエフが地盤調査と杭打ち工法で新技術
いわき市の㈲ジェイディエフは、ラムダⅠ、ラムダⅡ、MAP工法を開発し、特許出願を行っている。最先端の建設技術を一堂に展示する「EE東北04」にも出展した。
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■ラムダⅠとラムダⅡ■ |
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地質調査において従来は、ボーリング機械で土を採取し、標準貫入試験でN値を調べるのが一般的だった。また、ボーリング機械の設置に、仮設足場や櫓が必要だったが、そうした設備なしに簡単に調査ができ、さらにコスト縮減が可能な、1台で3役をこなす機械を開発した。
ラムダⅠは、一定のエネルギーで地盤に打ち込み、貫入量と打撃回数からN値を調べると共に、打ち込みながらサンプルを取れる装置を付けている。
動的コーン貫入試験(Nd値)は、先端にコーンを装着したロッドに質量63.5㎏のハンマーを50㎝の高さから自由落下させ、ロッドの貫入量20㎝ごとの打撃回数を連続して測定する。周辺摩擦に対する補正のためのトルクは、打撃回数が5回を超す場合は20㎝ごと、5回以下の場合1mごとにロッドを時計回りに2回転させて計測する。標準貫入試験(N値)は、質量63.5㎏のドライブハンマーを75㎝の高さから自由落下させ、ボーリングロッド先端に取り付けた標準貫入試験用サンプラーを地盤に30㎝打ち込むのに要する打撃回数で測定する。また、1m毎連続的に動的チューブ型貫入試験を行い、任意の深度までのサンプルをコア箱に取ることも可能にした。
機械は人肩運搬タイプと自走式タイプがある。人肩運搬タイプは、部品(パーツ)毎に持ち運びが可能になるように作製してあるため、山中及び法面等傾斜地に向いている。自走式は軽トラックに装着して迅速かつ簡便に作業を進めることができ、また、作業スペースを取らないので路上もしくは平坦地に有効。
<写真は平坦地に有効な自走式タイプ>
ラムダⅡは、ラムダⅠの機能にボーリングができる機能が装備されている。ボーリング器具は、新しいものを購入することなく、今まで使用していたボーリング器具をそのまま使うことができる。さらに、ボーリングと標準貫入試験機の付け替え作業がワンタッチ式で約5秒と、大幅な時間短縮を実現。これは特許製品になっている。
ラムダⅡ1台で標準貫入試験N値、動的コーン貫入試験Nd値の計測とボーリングが可能になった画期的な機械。さらに、今まで仮設足場や櫓を必要としていたが、そうした設備が一切必要なく、簡単に移動が可能。
推進の下水道工事の地盤調査などで、細かく調査を必要とするところに最適で、従来の単価の70%以下とコスト縮減や手戻り工事の防止にも役立つ。また、斜面の橋台の地盤調査でも人肩運搬でき、容易に調査を行うこともできる。
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■MAP工法■ |
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MAP工法は、鋼管杭回転圧入セメントミルク攪拌工法と言う。
工法の概要は、鋼管の先端に脱着自在弁を介して鋼管杭(MAP仕様)に装着された掘削攪拌羽根によって地盤掘削を行い、目的の地盤まで掘削し、地上部から鋼管内へセメントミルクを注入後引き抜き鋼管杭の弁を介してセメントミルクを掘削地盤に注入充填を行いながら鋼管杭(MAP仕様)によって攪拌し、鋼管杭の外周にソイルコラムを形成する、杭構造を特徴とする工法。
杭施工は、鋼管杭を回転圧入し、所定深度まで回転圧入後、鋼管杭頭の口からセメントミルクを注入する。杭内部がセメントミルクの満タンを確認し、鋼管杭を回転しながら引き抜く。回転引き抜きと同時にセメントミルクは鋼管杭の先端から外部へ流出する。再び鋼管杭を回転圧入し、セメントミルクを注入することを数回繰り返す。最後に所定の深度まで鋼管杭を圧入し終了する。
MAP工法の特徴は、①軟弱地盤で支持力がとれる②施工機械がコンパクトである③騒音・振動が非常に少ない④他の工法に比べてローコストである⑤鋼管杭を使用しているので地震に強い-等がある。
対象構造物としては、杭工事で低層建築の住宅、店舗(1F、2F、3F)、鉄骨・RC造の住宅・店舗(1Fから4Fまで)、土木工事でアンダーピニング(近接工事、建築の沈下修正工事)、土留め架設(簡易連続壁工法)、擁壁の基礎杭など。
社長の佐藤博氏は昭和23年9月21日生まれ、昭和42年平工業高校卒、サボウ工業勤務後、昭和63年8月15日ジェイディエフを資本金1千万円で設立。
問い合わせ先=いわき市平上荒川字桜町40-3、電話0246(29)5141、FAX0246(29)5143、E-mal=jdfiwaki@k6.dion.ne.jp |
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