健康弁当を宅配

大五工業(喜多方市)

■ミネラル栽培活性化特区にも参入■
 大五工業(本社=喜多方市一本木下7817、五十嵐正信社長)は、同社の新分野である健康弁当の宅配事業を昨年7月から開始した。
 本格的に行動を起こしたのは15年の2月ごろで、事業を担当する五十嵐幸子専務自身が食生活改善に関心を寄せ、医師のアドバイスがきっかけで、これまでの関心を具体化し、健康分野への仕事につながった。医師は大塚製薬健康推進本部長の佐藤和子氏で、同氏が提唱する「病気=栄養素の過不足」の考えの下、健康弁当を事業化した。最初から「建設以外の新規分野」との気負いは無い。
 栄養素の整った食事の宅配は、佐藤医師の食事理論に基づき、医師や栄養士など専門家の完全指導の下、調理される。添加物ゼロで栄養成分表を添付している。
 野菜などの素材にも力を入れる。同社はこのほど、西会津町のミネラル栽培活性化特区に参入した。農地を借りてホウレンソウ、ニンジンなどの緑黄色野菜を栽培する。土壌診断し、適度なミネラルを含んだ土で野菜を作ることからミネラル栽培特区と呼ばれる。西会津町の山口博続町長が「町のミネラル野菜は全国への知名度が高まっている。価値あるものを作り、企業感覚で農業分野での発展を目指してほしい」と話すように、企業の農業参入に期待を寄せる。今年春から作付けの準備に入る。
 弁当事業と自前の野菜栽培。「お互いの事業がうまく補完し、目指すバランスのとれた食事を提供したい」と五十嵐専務は話す。
 地元企業としての人脈や、お客さんに配布するB4判のお便りなどが功を奏し、宅配事業が徐々に浸透している。同社の場合、事業を始める担当者に追求心や行動力があり、食事(宅配弁当事業)と食材(ミネラル栽培活性化特区)の新規事業がうまく連動し、相乗効果を生みそうだ。
 また、喜多方市松山町村松の同社所有地に、高齢者グループホームなどを運営するジェイバック(郡山市並木3の5の10、細井建紀社長)がグループホームを開設する。5月の開所に向け準備を進めており、将来的には食事の提供なども含めバックアップする予定。
 問い合わせ、弁当の注文は同社健康推進部=塩川町大田木字並柳828、電話番号は0241(27)7818。


道の駅で直売しているミネラル野菜
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