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西会津町ミネラル栽培活性化特区で農業参入
飯豊建設、南会西部建設コーポレーション、武田土建工業など建設5社
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■西会津町ミネラル栽培活性化特区■ |
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西会津町ミネラル栽培活性化特区は、平成16年12月1日付で特区認定を受けた。
同町は、過疎化・高齢化及び担い手不足などを背景として、不耕作農地(遊休農地)の増加が深刻化している。そのため町では、町の基本施策である「健康のまちづくり」と連携したミネラル栽培の取り組みに平成9年から着手し、高付加価値農業の確立による農業の再起を目指している。
しかし、担い手不足の町内農業だけでは達成が困難な状況にあるため、町が遊休等農地を借り受け、農業生産法人以外の法人に貸し付ける手法を導入する構造改革特区の認定を申請した。 |
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■建設5社が農業経営参入を表明■ |
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町では、特区申請にあたり、会津方部の建設業者を対象に参入業者を募集、福島県建設業協会会員の「飯豊建設」(斎藤等社長)、「南会西部建設コーポレーション」(石川和彦社長)、「武田土建工業」(須藤利夫社長)はじめ、「大五工業」(五十嵐正信社長)、「渡昭建設工業」(渡部昭雄社長)の5社が名乗りを挙げた。

<協定書を締結した5社と山口町長(左から3人目)>
5社は平成17年1月25日、町との間で事業の内容や農地の所在及び面積等を記した協定書を締結。16年度内に5年間の賃貸契約を結び、17年度から作付けに着手する予定だ。
営農計画の概要 |
会社名 |
本社所在地 |
農地面積 |
栽培品目 |
㈱飯豊建設 |
西会津町 |
3203㎡ |
アスパラガス、ソバほか |
㈱南会西部建設コーポレーション |
会津若松市 |
5875㎡ |
エゴマ、枝豆ほか |
武田土建工業㈱ |
会津若松市 |
5267㎡ |
ソバ、小麦 |
㈱大五工業 |
喜多方市 |
6571㎡ |
ほうれん草、人参ほか |
渡昭建設工業㈱ |
高郷村 |
5675㎡ |
かぼちゃ、ソバ |
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■ミネラル栽培とは…■ |
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西会津町が取り組むミネラル栽培は、エーザイ生科研㈱の〝中嶋農法〟を実践するもの。
まず、精密な土壌分析を行い、ミネラルバランスを測定。作物に必要な多量要素から微量要素までの土壌養分を把握し、不足分を補うことにより、作付けする農作物に最適なミネラルバランスの取れた理想的な土壌を作り出す。また、気象等によりバランスが崩れる場合もあるため、作付後も生育コントールを実施し、栄養バランスの調整を行い、正常な生育状態に戻して品質と収量の向上を図る。 |
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■ブランド化へ■ |
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西会津町の山口博續町長によると、同町のミネラル野菜は都市部を中心に需要が伸び始め、供給が追い付かない状況にあると言う。ミネラル栽培に取り組む町内農家に大規模化を勧めるとともに、冬作を可能にするハウス栽培の導入を推進しており、参入する5社にも大規模経営及びハウス栽培を推奨する。
「将来的には、ミネラル栽培を全会津に広め、全量買い上げるシステムを構築したい」(山口町長)との構想を持ち、販路については自信を示す。その上で、建設5社に対しては「皆さんの培ってきた企業感覚を生かし、町の遊休農地を使って大きく飛躍してほしい」と期待を寄せる。
西会津産ミネラル野菜のブランド化を目指す町と、新たな活路の開拓を目指す建設5社との協働による取り組みが平成17年春から始動する。 |
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